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2012/06/01 [野球部]

早稲田完全優勝なるか
2012年春季早慶戦  試合展望


 5月23日の明治4回戦で43回目の優勝を決めた早稲田。一方、立教に連敗して早々と優勝争いから姿を消した慶応。この構図だけをみると早稲田が圧倒的優位に見える。しかし、必ずしも前評判通りにいかないのが早慶戦の醍醐味だ。早稲田の完全優勝か、慶応の意地か、2012年春季早慶戦を展望する。

早稲田の先発は1戦目・梨(雄平,スポ2)、2戦目・吉永(健太朗,スポ1)が濃厚だ。今季投手陣の要の梨と1年生ながら最多勝、防御率、奪三振の三冠がかかる吉永の両先発が試合を作り、リリーフエース有原(航平,スポ2)が試合を締める。有原は明大戦では打ち込まれる試合があったものの4試合すべてに登板し、監督の信頼は厚い。3本柱が強力な投手陣だが、中継ぎ陣も盤石だ。3年生の横山(貴明,スポ3)、早実時代は吉永と投げ合った内田(聖人,教1)は登板機会こそ少ないもののしっかりと結果を残してきた。

対する慶応打撃陣は打率.382を誇る福富(裕,4年)、今シーズンは不調に陥るもののチャンスに強い主将山崎(錬,4年)ら4年生打者に要注意である。
投手陣はやはり竹内(大助,4年)、福谷(浩司,4年)のプロ注目選手が脅威だろう。2年春から慶応の中心として早稲田の前に立ちはだかってきた2人がついに最終学年を迎えた。1戦目の先発はエース竹内。竹内―福谷のリレーでつながれる前に攻略することが大切である。2試合目の先発は竹林(慎太朗,3年)か竹内の連投が考えられるが、1試合目で竹内を叩き、慶応を追い込めば優勝争い崖っぷちの立教2戦目のように福谷が先発する展開もあり得る。とにかく早稲田は竹内・福谷を「楽に投げさせない」ことが肝要である。

早稲田打線は今季1試合平均7得点と圧倒的な破壊力を持つ。しかし小野田(俊介,社2)、茂木(栄五郎,文構1)ら早慶戦未経験の下級生が多く、独自の雰囲気に呑まれずに今までどおりのプレーができるかがポイントだ。
注目選手は最上級生の佐々木(孝樹,スポ4)と地引(雄貴,スポ4)。佐々木は今季絶不調でスタメン落ちも経験したものの、明大4戦目では優勝への決定打を放ち復調の兆しを見せている。近年の早慶戦は主将の善し悪しで決まる展開が多いので、今週末も主将の一打で試合を決めてほしい。続いて地引。彼は対慶応戦の通算打率が5割を超える「慶応キラー」だ。下級生のころから竹内・福谷相手に打点を挙げ続ける地引から今年も目が離せない。

上でも述べたとおり早慶戦は独特の雰囲気があり、新戦力中心の早稲田と4年生中心の慶応では拮抗していると言ってよいかもしれない。その中で勝敗を左右するのは両校の熱い応援ではないか。6月2〜3日は神宮でワセダを叫び、熱いドラマをその目に焼き付けてほしい。

関連URL
早稲田大学野球部公式サイト

(TEXT=鈴木崇広)
 


 
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